LLMの原理、RAG・エージェント開発から読み解く コンテキストエンジニアリング
楽天ブックスで見るコンテキストエンジニアリングの基本を、しっかり押さえられる一冊だ。
どんな本?
コンテキストとは会話履歴とプロンプトだけでなく、システムプロンプトやツール定義、ツールの出力、RAGで取得した外部知識、出力フォーマットの指定まで、LLMが処理するすべての情報の総体を指す。その広い範囲を設計するのがコンテキストエンジニアリングであり、プロンプトを書くことはその一部にすぎない。本書は、コンテキストキャッシュやツール利用の仕組み、MCP、記法の使い分け、RAGの精度向上、エージェント設計までを順を追って解説している。
この本で得られるもの
- プロンプトを書くことはコンテキスト設計のほんの一部だ、という視点の広がり
- RAGの精度は「検索エンジンの選定」「クエリ生成」「ファイルからの情報抽出」「チャンク設計」の4つの切り口で改善できる、という整理
- 1つの大きなエージェントに任せるより、役割ごとに専門エージェントへ分けたほうが精度や保守性が上がる、というマルチエージェントの考え方
こんな人におすすめ
- プロンプトの工夫から一歩進んで、生成AIの仕組みを理解したい人
- RAGやAIエージェントの開発に関わり始めた人
読んでみて
MarkdownやXML、JSON、YAMLといった記法の特徴と使い分けや、MCPによってツールとAIの接続がシンプルになる仕組みなど、なんとなく使っていたものの背景が整理できたのがよかった。WordやExcel、PDFなどファイル形式によって前処理の工夫が変わるという話も、実務に近くて参考になると思う。折を見て、自前の生成AIを作ってみたい。