サム・アルトマン
楽天ブックスで見るサム・アルトマンという人の半生と、OpenAIがどう生まれたのかが一冊でわかる本だと思う。
どんな本?
OpenAIのCEOサム・アルトマンの半生と、OpenAI創設の歴史をたどる一冊。OpenAIは、イーロン・マスクやイリヤ・サツキバーらが「人類にとって安全で有益なAGI(汎用人工知能)の実現」を掲げ、非営利組織として立ち上げたものだ。しかしAGIの開発には莫大な計算資源と資金が必要で、2019年には「制限付き営利(capped-profit)」という独自の形態へ移っていく。その中で生まれた理想と商業化をめぐる緊張や、創設メンバーが離れていく過程までが描かれている。
この本で得られるもの
- OpenAIが「AIの知見をオープンに共有し、全人類に利益をもたらす」という理想を掲げた非営利組織として始まった、という出発点
- AGI開発の資金を得るために「制限付き営利」へ移行し、それが理想と商業化のバランスをめぐる議論や組織内の緊張を生んだという流れ
- スタンフォード大学を中退し、起業、Yコンビネーターの社長を経て、OpenAIのCEOに専念するまでのサム・アルトマンの歩み
こんな人におすすめ
- ChatGPTは使っているけれど、OpenAIがどんな経緯で生まれた会社なのかは知らない人
- AIの話題を、技術だけでなく組織や人の物語として追ってみたい人
読んでみて
読み終えてメモを見返すと、僕が書き残していたのは大きく2つだった。ひとつは、理想を掲げて非営利で始まったOpenAIが、資金の現実と向き合う中で形を変え、そのたびに主力メンバーが去っていった歴史。創設時の「安全で強力なAIをすべての人に届ける」という理想をこれからどう形にしていくのか、という問いは今も続いているのだと思う。もうひとつは、サム自身の人物像だ。幼い頃から教わってもいない仕組みを理解してしまう才能がありながら、核融合、AI、政治とあらゆることに興味を向けるので、周りからは何に一番関心があるのかつかみどころがなく「キラキラ病」とまで揶揄されていたという。OpenAIを率いる人がそう見られていたという話は、メモに残しておきたくなるエピソードだった。