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こころの表紙

こころ

夏目 漱石

僕の評価 ★★★★★

楽天ブックスのレビュー:★4.23(1562件)

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誰もが心のどこかに抱えている葛藤を、ここまで巧みに描いた作品はそう多くないのではないだろうか。

どんな本?

物語は「先生と私」「両親と私」「先生と遺書」の3部で構成されている。大学生の「私」は夏の海で先生と出会い、その知識に惹かれて足しげく通うようになるが、先生にはどこか煮え切らない影がつきまとう。理由のわからない墓参り、「時が来たら話す」という約束。やがて「私」のもとに届く分厚い手紙によって、先生がひとりで抱え込んできた過去が明かされていく。

この本で得られるもの

こんな人におすすめ

読んでみて

読み終えて、先生を悪者として片づけることは僕にはできないと感じた。自分のエゴイズムに直面する出来事は誰にとっても他人事ではないし、僕の過去にも思い当たる節が1つ2つはある。印象的だったのは、遺書を書き残すという行為そのものも、結局は「やりきれない思いを吐き出したい」という先生自身のエゴイズムに行き着いてしまうところだ。わかっていても逃れられない。その厄介さが、この作品の深さなのだと思う。これをきっかけに、過去の偉人の小説をもっと読んでみたい。

僕が読んだのは別の出版社の版だが、ここでは定番の新潮文庫版を紹介している。

読了日:2026-10-03

小説

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