営業の科学
楽天ブックスで見る営業のコツが定量的に示されていて、わかりやすい一冊だ。
どんな本?
お客様は、本音ではなく建前で返答していることが多い。この本は、その建前の裏にある本当の理由を理解し、マニュアル通りではなく、相手の立場や状況、感情に合わせて気持ちのいい対応をするための考え方をまとめている。購買者がかぶる「5つの仮面」や、お客様の「3つの人格パターン」といった切り口で整理されているのが特徴だ。行動量は大事だが、質を伴わない行動はむしろ逆効果になる、というのが全体を通したメッセージではないだろうか。
この本で得られるもの
- 「忙しいので」は、忙しさだけが理由とは限らない。裏側に「信用できない」「無駄な時間を過ごしたくない」が潜んでいる可能性がある
- 購買者の5つの仮面(はぐらかし・忙しさ・いきなり・とにかく安く・検討します)と、それぞれの理由と対策。たとえば「とにかく安く」には、課題の網羅感・具体化・優先順位を意識して、価格以外の判断軸を示す
- お客様を論理的・感情的・政治的の3つの人格で捉え、結論から端的に伝える、まず共感して傾聴する、社内的なリスクを取り除く、と対応を変える視点
こんな人におすすめ
- お客様の「検討します」「忙しいので」に、どう向き合えばいいか迷うことがある人
- がむしゃらな行動量だけに頼らない営業を考えたい人
読んでみて
メモを見返すと、僕が一番丁寧に書き残していたのは「5つの仮面」だった。お客様の言葉をそのまま受け取るのではなく、その裏にある理由を想像する。言われてみれば当たり前のことかもしれないが、仮面ごとに理由と対策が整理されていると、商談の場でも思い出しやすいのではないだろうか。政治的なタイプが日本人に最も多いという指摘も、導入事例の提示や根回し支援、費用対効果の明確化といった具体的な手立てとセットで書き残していた。次回の商談から、この考え方を意識してみるつもりだ。